ネクストビートのテックリード石川さんに、2023年4月に制定されたTech Vision「全員CTO」について、インタビューを実施しました。

「全員CTO」の詳細に関してはこちらをご覧ください。

「全員CTO」というTech Visionについてどう感じた？

ワードのインパクトは大きかったのですが、よくよく考えると「自分たちが今やってることって、CTOに近いことだよね」ってすんなり入ってきました。

ネクストビートでは、自分が担当しているプロダクトにおいて、チーム単位ではなく、メンバーレベルで技術面で最後まで責任を持つことがあたりまえの文化です。

50名のエンジニア組織ですが、1プロダクト1開発チームかつ少人数開発を行っていることもあり、元々の風土として、「全員CTO」がしっくりくる環境だと思います。

また、新しいサービスのローンチや、新しい領域に挑戦するスピードも早い環境のため、技術的な意思決定にも多く関われることも理由の一つだと感じました。

前職では、サービスや組織規模の大きさもあり、新しいことへの挑戦や、メンバ―レベルで技術面で最後まで責任を持つということが難しい環境だったので、とても新鮮に感じましたし、自分が望んでいた環境でもありましたね。

「全員CTO」を目指す組織って、どんな環境？

新しい技術・領域へのフットワークの軽さ
新しい技術的な取り組みに関して、調査から意思決定まで関われます。
例えば、僕は今、LINEのチャットボット開発を行っていますが、自分としても会社としても、今まで開発実績がない領域です。

ふんわりした要件から、仕様を決め、どのように導入していくのかを調査し、実際に開発を行う一連の流れを全て任されています。

もちろん、経験がない領域の開発なので不安は多いですが、相談できる人は周りにたくさんいます。

CTO阿部さんを筆頭に、各プロダクトのテックリードやプロダクト横断で技術課題解決を担うプリンシパルエンジニアの存在が近いので、ひとりで抱え込むのではなく、皆で相談しながら進めています。

ほぼ全てのプロダクトでScalaやTypeScriptを使用しているので、テックリード同士が技術的な相談がしやすい環境です。

相談しないで自分一人で進めて、後で「こうすればよかった」となるよりは、すぐに相談した方が解決が早く、より良いプロダクトになると思うので、そこに遠慮はないですね。相談しまくってます（笑）

ちなみにテックリードだから新しい領域の開発を任されたというわけではなく、メンバークラスであっても自ら手を挙げたり、声がかかって任されるケースもあります。

圧倒的な裁量、意思決定の範囲の広さ
僕は、エンジニアは技術的な専門性だけでなく、技術を使ってプロダクトが実現したい世界観をどうすれば実現できるかを考え、それを周りに伝えていくことも必要だと思っています。

エンジニアだから技術しかやらないのは、ダメだと思っていて。技術の先には解決したい課題が必ずあるので、まずはその課題を理解するためにもビジネス側に踏み込んでいかないといけないと思います。

ネクストビートは、個人の役割や業務範囲を一切限定しない環境なので、技術面以外の部分にも手を伸ばしていける環境が良いと感じますね。

「全員CTO」を目指す上でのプロダクトや組織の課題とは？

技術に関して、組織の規模が大きくなってきていることもあり、今あるルールや型が絶対的な正しさとして、その枠をはみ出ないような動きが見られることがあります。

もちろん、ルールや型を守ることも大事なのですが、どうあるべきかを自分の頭で考えているメンバーがまだまだ少ないと思います。

場合によっては、既存の仕組みを変更しないといけない場面もあると思いますが、その場面でも自分で考えずに、その枠にはまってしまうというか。

少なくとも、自分が今やってることへの技術的な理解がないと、意思決定もできないため「自分が携わっている領域の技術面は全て把握できてます」くらいのレベルまでは、枠を超えていってほしいですね。

テックリードは当たり前にできていることですが、メンバーは業務の範囲がタスクで区切られていることが多いので、なかなか全体を俯瞰して見る機会が少ないと思いますが「全員CTO」を目指す以上は、そこを超えてほしいと思っています。